家づくりの基礎

土地選びのポイント

家づくりにはもちろん土地も欠かせないので、土地選びのポイントも気になるところだと思います。

元々土地を持っていたり親御さんから譲ってもらったりなどの場合であれば問題ないですが、多くの方は家づくりを考えるとともに土地を選ぶことにもなります。

建物にかかる金額を踏まえて土地を選ぶ必要があるため、建築をお願いする住宅会社と一緒に探すのが良いですが、そもそもどうやって土地選びをしたら良いかも知っておいた方がスムーズです。

土地を選ぶにあたって主な条件になってくるのは、「値段」「広さ」「形」「立地」「エリア」などです。

まず最初に頭に入れておいた方が良いのは、全ての希望条件を満たす100点満点の土地は見つからないということです。

どれが譲れない条件なのか、優先順位をつけておくことが重要です。

住宅購入希望者の約8割が土地を持っていないと言われています。そうなると、100点に近い土地は簡単に競争状態になってしまいます。

自分が良いと思った土地は他の人も同じように良いと思います。なぜなら、一般的に土地の好みは人によって大差がないからです。

そもそも、100点満点の土地はあるのでしょうか?「駅近で広くて形が良くて安くて…」と希望が全て揃った理想的すぎる土地はまず存在しません。

この点を理解しておかないと「いつまで経っても求める土地が見つからない…」「時間をかけて色々見ているうちに、ちょっと良いかなと思っていた土地が他の人に買われてしまった」ということになりかねないのです。

譲れない条件が多い人ほど競争においては不利になるのです。

実際に、土地を選び始めてから決まるまで平均で14か月もかかるというデータがあります。上記のことを理解し、受け入れるまでの時間なのかもしれません。膨大な時間になります。

それこそ、この間に金利が上がってしまうかもしれません。

反対に、ポイントをしっかり押さえて土地選びをすると1か月もかからず決まるケースがほとんどです。

また、土地の予算を確定させる前に、まずは建てる会社を決め、建物予算の目処を立てることをオススメします。

その理由として、よくあるケースで「良い土地が見つかったが土地に予算を割きすぎてしまったため、建物の予算が減ってしまい希望の家を建てられない」というようなことがあるからです。

まずどのような建物を望むのかを先に決めて建物の予算を確保しておかないと、結果的に安価で品質の悪い家や望んでいなかった間取りの家に住むというようなことにもなりかねません。

快適な家で暮らしたいと思って家づくりを始めたのにもかかわらず、結果として後悔する家づくりになってしまう恐れがあります。

大事なのは「総予算-(建物価格+諸経費)=土地費用」という考え方です。

ちなみにここでの諸経費とは、各種登録費用、火災・地震保険料、給排水工事や電気工事などの付帯工事費用、不動産取得税や固定資産税などの各種税金などをまとめたもののことです。

一般的に土地・建物費用の総額に対して10~15%が目安となり、必ず必要になるものです。

どの住宅会社で建てたとしても大体同じぐらいの金額がかかり、また数百万円という金額となるので予算上無視することはできません。

これらのことを考慮した上で、住宅会社と一緒に総予算と建物予算をまず決め、土地への予算を割り出しましょう。

住宅会社と土地を選ぶメリットとしては、以下の点を満たしてくれることが挙げられます。

①要望や各種制限などを考えながら土地選びをしてくれる

→住宅会社は打合せの中でお施主様がどんな家を建てたいかを聞いた上で、要望に沿った土地選びをしてくれます。

また、土地には「建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)」や「容積率(敷地面積に対する延べ床面積の割合)」、「斜線制限」、「採光規制」などの様々な制限があります。

このあたりを考慮しないと「良い土地は手に入れたけど希望の家を建てられなかった」というようなことにもなりかねません。

この点においては不動産会社よりも実際に家を建てる住宅会社の方が詳しいです。

②水道・ガス・電気などのライフラインの整備状況を考えてくれる

→建物を建築するには、必ず上下水道・ガス・電気などを接続する必要がありますが、その土地に接続されているかは所有者次第です。

この点は目には見えないので素人にはわかりづらいのですが、もし接続されておらず引き込みが必要となった場合、工事が必要になり想定外の費用が発生します。

住宅会社は提案時にこのような土地を避けてくれるか、その土地のそれ以外の条件が良かった場合は付帯工事の費用も考慮した提案をしてくれます。

以上のことを総合すると

家を建てる住宅会社を選ぶ(総予算と建物予算を決める)
→優先順位の高い条件を提示して土地を探してもらう
→提示された土地の中で検討し、良い土地があれば決定する
→プランニング→…

というような流れが最もスムーズです。家づくりを中心とした土地選びができますし、窓口が住宅会社だけで簡潔に済むのも良い点です。

是非これらのポイントを参考に土地選びについても考えてみてください。


一覧へ戻る