住宅性能とは

高気密とは?

高気密住宅とは、隙間面積が小さいため外気の影響を受けにくく、室内の快適な温度の空気を外に逃がしにくい住宅のことです。

気密性能はC値(シーち)という指標で表され、数値が小さいほど気密性に優れていることを示します。このC値は高性能住宅を建てる上でかなり重要な指標になるので、必ず覚えておいてください。

C値1.0以下だと一般的に高気密住宅だといえます。ただしこれでは物足りない水準です。気密に対して真剣に取り組んでいる全国の住宅会社の数値を確認してみたところ、概ねC値0.6を切る水準で設定されているようです。

標準的な単世帯の住宅において、C値1.0の家の隙間面積の総量は大体ハガキ1枚と同じ大きさ、C値0.5だとハガキ半分と同等です。

また、理論値であるUA値とは異なりC値は実測値であるため、1棟1棟実際に測定するというのも特徴です。

気密測定は住宅建築において義務化されておらず、手間がかかるからといって測定をしない住宅会社も多くあります。しかし、気密測定をしないという会社は自社の住宅の品質は保証しないと言っているようなものです。せっかく建ててもらった家が実は見えないところが隙間だらけかもしれない…と思ったら不安になりますよね。

当然のことながら、隙間が多くある家は寒いです。古い戸建住宅を想像するとわかりやすいでしょう。

さらにもっと大事なのは、断熱性能(UA値)をそれなりに確保していてもそれはあくまで理論上の数値であり、気密がしっかりしていなければ断熱性能は発揮されないということです。なぜならUA値は「隙間からの熱損失がゼロであること」を前提に計算された理論値だからです。実測値であるC値が0.6を切るくらいの水準でなければ、UA値(理論値)どおりの体感温度や快適性は得られません。実際に「お金をかけて断熱性の高い家にしたのに、住んでみたら意外と寒い…」という声は残念ながら少なくないのです。

一方、C値が小さい本当の高気密住宅は隙間風が入らず室内の上下の温度差が小さいため、足元から暖かく快適な生活を送ることができます。

以上の点から、当サイトでは自社で提供する全ての住宅において気密をしっかり測定し、かつ最低数値を約束する工務店を強く推奨しています。C値は家づくりにおいて最も判断しづらい施工精度を表す唯一の数値なので、しっかりと測定してほしいものです。

施工した住宅全棟において気密測定を実施している住宅会社は施工精度に自信があり、かつ正しい高断熱高気密住宅を扱っている証拠と言えるので、信頼してもよいでしょう。
試しに足を運んだ住宅会社に「気密測定はしていますか?」と聞いてみてください。「この数値以下は約束します」と宣言してもらえたらパーフェクトです。逆にWebサイトやパンフレットに「高性能住宅」や「高断熱高気密住宅」などと書いていても、気密測定を行っていない住宅会社は“なんちゃって”高性能住宅を提供する会社ですので要注意です。

断熱性能をしっかり発揮するために、いかに気密が重要かということがわかっていただけましたでしょうか。ぜひ、住宅会社に「気密測定はしていますか?」「いくつ以下のC値を約束してくれますか?」と合言葉のように聞いてみてください。


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