断熱性を高める窓の選び方
「高断熱とは?」で説明した高断熱住宅にするために、窓について説明します。
家の中で熱の出入りが一番多くなりがちなのは窓です。夏は外皮から入ってくる熱の74%が窓から屋内に入り、冬は外皮から出ていく屋内の熱の50%が窓から放出されると言われています(条件により変わります)。したがって、窓の選び方も優れたUA値を出すのに大きく関わります。
日本では古くから、安くて扱いやすいという理由でアルミサッシのシングルガラス窓が主流でした。しかし、この種類の窓は断熱性が極めて悪く、厚紙程度の断熱性しかないと言っても過言ではありません。これではどれだけ暖房を強めても、窓から熱が逃げてしまいます。それも、窓の数が多ければ多いほど、サイズが大きければ大きいほど…。
そこで、断熱性を高める窓の選び方についてお伝えします。
サッシ素材については、アルミ製は極めて熱伝導率が高く断熱性に劣るため、樹脂製や木製のものにする必要があります。窓ガラスはペアガラス(二重)やトリプルガラス(三重)にし、さらに層の中にガスを入れる、もしくは層の中を真空にするなどして断熱性能を高めているものが良いでしょう。
樹脂サッシペアガラス(ガス入り)にするだけで、アルミサッシシングルガラスと比較して約150倍の断熱効果になります。
樹脂サッシトリプルガラス(ガス入り)の断熱効果は、アルミサッシシングルガラスの約275倍にもなります。これでようやくグラスウール(16K)100㎜の半分ほどの断熱効果です。
本来は樹脂サッシトリプルガラス程度の断熱効果が高断熱住宅に求められる水準です(※商品によって効果は変わるので、比較はあくまで参考)。加えて、Low-Eガラスといって放射熱を低減するようコーティングされたガラスもあり、こうした種類のものを選ぶのも高断熱窓にするには有効です。
以上の点から高断熱住宅には性能の高い窓も必須になるいうことがわかっていただけたでしょうか。高断熱住宅向けに様々な種類の商品が出ているので、住宅会社でも積極的に聞いてみてください。
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