住宅性能とは

長期優良住宅について

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられ、国が定めた「長期優良住宅認定制度」の基準をクリアしている住宅のことです。平成21(2009)年に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行され、良質な住宅が建築され長期にわたり良好な状態で使用されることを目的とした制度がスタートしました。

以下の9項目の基準を満たすことで長期優良住宅の認定を受けることができます。

劣化対策:劣化対策等級3の取得

耐震性:壁量計算で耐震等級3、もしくは許容応力度計算で耐震等級2以上の取得

省エネルギー性(性能性):断熱性能等級5(ZEH基準相当)以上

維持管理、更新の容易性:内装や設備について、維持管理をしやすくする措置がなされているか

住戸面積:75㎡以上の居住面積かつ、1つの階の床面積が40㎡以上

維持保全計画:定期的な点検、補修等に関する計画が作成されているか

居住環境:周辺地域の良好な景観や環境維持に配慮されているか

バリアフリー性:バリアフリーに配慮されているか

可変性:家族構成に応じて間取りが変更しやすいか

また、2022年には「高い省エネ性能を持つ設備を導入すること」も要件として追加されました。
項目が沢山あり難しく感じるかもしれませんが、大まかにでもこのような基準があるということぐらいは知っておいて損はありません。認定には所管行政庁に申請をし、審査をクリアする必要があります。

認定を受けるメリット・デメリット

長期優良住宅の認定を受けるメリットについて解説します(以下は2023年4月時点のものであり、内容が変わる恐れがあります)。

一方、認定に関するデメリットとしては、所管行政庁から認定を受けるための期間として着工が1週間~1か月ほど延びること、申請費用がかかることなどがあります。ただ、申請費用についてはローンの優遇措置や補助金の活用で賄えることが多いです。
また、入居後も定期的な点検やメンテナンスが義務になることもデメリットとして挙げられます。しかしこれについても、長期優良住宅の取得に関わらずそもそもマイホームに長く快適に住む上では必要なことであるため、大きなデメリットにはなりません。点検やメンテナンスをした際にその履歴を記録することが必要でこの点が手間だと言われることもありますが、これを行うことで住宅の状態やメンテナンス状況などがわかり、資産価値の維持に繋がります。

注意しなければならないのが、「長期優良住宅“仕様”」と説明する住宅会社があることです。
このような会社に出会った場合、希望すれば申請を行ってくれるのか、本当に基準を満たしていて認定を受けられるのかは要チェックポイントになります。
長期優良住宅の設計や施工の実績が豊富な住宅会社を選ぶのが一番理想的です。相談に応じてくれたり、申請や施工も安心して任せることができます。国から良い住宅だと認められ、長く資産価値を維持し、かつ経済的な優遇を受けるためにも是非認定を受けることをおすすめします。


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